研究開発〜イノベーションストーリー〜

Innovation Story [Health♯02] 「えんきん」の開発 機能性食品研究所 高橋 里実

複合成分による「ピント調節力」の向上

2016年7月時点

中高年のお客様の声から生まれたサプリメント

 ファンケルには毎日、お客様からたくさんの声が寄せられます。その中でファンケル研究員の目に留まったのが、中高年の方々からの「私たちに合った商品がほしい」という声。ファンケルが行った調査では、50代以上の方の気になる症状に「目の疲れ」や「視力の衰え」といった、目に関する悩みを抱える人が多くいることがわかりました。また、ブルーベリーの成分を含有するものを始めとした目に関するサプリメントの市場が年々伸びていたことからも、目のことで悩んでいる中高年の方は多いと判断し、中高年のお客様の目の悩みに応えられるサプリメントを開発することを決意したのです。

目への確かな有効性が確認されている4つの成分をピックアップ

 ブルーベリーの成分が目に良いことは一般的にも知られるようになり、ファンケルでも、ブルーベリーの成分を配合したサプリメントを販売しています。しかし目に関するサプリメントの多くは、疲れ目に対するブルーベリーの働きを期待したもので、ファンケルでは寄せられる多くの声から、お客様はそれまでに販売されていたサプリメントでは満足していないと考えました。そして、年齢とともに増える「目のピント調節力」の衰えに十分に対処するには、ブルーベリーだけでは足りないのではないかという仮説を立てました。

 ファンケルでは、目に良いとされる多くの成分の働きを詳細に解析し、その中から確かな有効性を持つ4つの成分をピックアップしました。

 目はカメラのレンズのような働きをする水晶体の厚さを調節してピントを合わせます。水晶体を動かす毛様体筋という筋肉が水晶体を引っ張ったり緩めたりしてピントを調節しますが、この調節力は年齢とともに弱くなっていきます。アスタキサンチンは毛様体筋の緊張を和らげる働きがあります。さらに、シアニジン-3-グルコシドも同様の働きがあり、ルテインやDHAも含めて抗酸化作用を発揮する成分です。目は光を直接受けているため、そのダメージに対抗するには抗酸化作用が重要です。これら4つの成分を組み合わせた製品であれば、目のピント調節に悩む中高年のお客様のニーズに応えられると考えました。

ただ加えるだけではない配合技術の開発

 しかし、ここで1つの難題が浮かび上がりました。これらの成分を単純に1粒に入れるだけでは成分が安定せず、期待したとおりの効果を発揮しないことがわかったのです。ファンケルでは研究を繰り返し、特許出願中の技術を含めた、それぞれの成分が安定する処方を開発しました。さらに一つひとつ成分を見極め、体内効率を考えたバランスの良い処方により、1日2粒という少ない量で、アスタキサンチン、シアニジン-3-グルコシド、ルテイン、DHA各成分を単独で摂取するよりもより効果的に目の健康を守ることができる、目の衰えを改善できるサプリメントが誕生したのです。

ファンケルでは、このサプリメントの働きを確認するために、臨床試験を行いました。その結果、このサプリメントを4週間摂取すると、「近くを見るピント調節力」と「肩、首筋への負担」が有意に改善するという結果が得られたのです。※図1

※図1

えんきん臨床試験1

##:摂取前と比較して有意差あり(p<0.01)
平均値±標準誤差
*:プラセボと比較して有意差あり(p<0.05)
平均値±標準誤差
近点調節力(D)=100÷近点距離(cm)
近点調節力の改善が明らかになった。

えんきん臨床試験2

・えんきん群:n=21, プラセボ群:n=20
(摂取前に5・4を選択したヒト)
#:p<0.05(vs摂取前)
*:p<0.05(vsプラセボ群)
目の使用による肩・首筋への負担を和らげることが確認された。
対象者:日常的に目の疲れを感じている45〜64歳の男女48名(平均年齢53歳)
試験デザイン:無作為化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験
対象食品:えんきん(機能成分有り)もしくはプラセボ(機能成分無し)(各群24名)
摂取期間:4週間
試験方法:毎日夕食後にお水で摂取。摂取前と摂取4週間後に調節力と自覚症状を評価
結果:近くを見る調節力の変化がプラセボと比較して有意に改善した。また、自覚症状において、肩・首筋の負担がプラセボと比較して有意に改善した。
出典:Immunol Endocr Metab Agents Med Chem.2014 14:114-125.

目のサプリメントとして日本初の機能性表示食品

 ファンケルでは、2007年10月からこのサプリメントの前身となる商品を発売しておりました。より多くのお客様にとっていだたき、皆様の目の健康にさらに役立ちたいという思いから、成分量の見直しを行い、ルテインの含有量を6mgから10mgへ増量しました。そして、前述の臨床試験により、目のサプリメントとして日本初の機能性表示食品として受理されました。

 機能性表示食品【届出番号:A7】本品にはルテイン・アスタキサンチン・シア二ジン-3-グルコシド・DHAが含まれるので、手元のピント調節機能を助けると共に、目の使用による肩・首筋への負担を和らげます。

 このサプリメントは実際に、多くのお客様からの喜びの声をいただいている商品です。より多くのお客様にこの商品を試していただき、目に起因する不の解消の助けになれることを希望しています。

 ファンケルでは、これからも研究と臨床試験を続け、よりお客様に継続して続けていただけるサプリメントの研究、機能性表示食品の開発を目指しています。

ページトップへ