研究成果

グレープフルーツエキスが美白成分ビタミンCの取り込み力を高める

第70回 日本皮膚科学会東部支部学術大会

POINT

  • ■グレープフルーツエキスとビタミンC誘導体(※1)の併用で、メラニン生成をより抑制できます。

 これまでファンケルでは、皮膚上でビタミンCの取り込み口として機能するSVCT(※2)というタンパク質について着目し研究を重ねてきました。正常ヒトメラノサイト(※3)に紫外線を照射すると、照射した紫外線が強いほどSVCTの発現が減少し(図1)、さらに、細胞の老化に従ってSVCTの発現量が同様に減少することが明らかとなりました。つまり、美白剤として知られるビタミンCは紫外線や老化の影響によって皮膚から吸収されにくくなり、美白効果が得られにくくなる可能性があります。

 そこで、ファンケルは、SVCTの発現を高める成分を探索し、グレープフルーツエキスにその作用があることを発見しました。グレープフルーツエキスは、単独ではシミやくすみの素となるメラニンの生成を抑える効果がほとんど認められないものの、ビタミンC誘導体と併用して添加することによって、ビタミンC誘導体のみの場合よりメラニン生成を強く抑えることが明らかとなりました(図2)。

用語解説

※1 ビタミンC誘導体

不安定な成分であるビタミンCを安定化させた物質です。

※2 SVCT

Sodium-dependent Vitamin C Transporterの略で、ナトリウム依存性ビタミンC輸送体のこと。細胞でビタミンCの取り込みに作用するタンパク質です。

※3 メラノサイト

表皮に存在する細胞で、色素細胞ともいいます。このメラノサイトが作り出すメラニンが、シミの原因となります。

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