社外役員メッセージ

創業理念がすべての役職員に
浸透していることはファンケルの大きな強みです

中久保 満昭

プロフィール
1995年4月  弁護士登録(第二東京弁護士会所属)(現任)
2001年4月  あさひ法律事務所 パートナー(現任)
2019年6月  当社社外取締役(現任)

外部の目を活かした取締役会

私は弁護士として、多くの株主代表訴訟において役員側代理人を担当してきました。この経験により、経営の妥当性・合理性を判断する上で必要な情報が何なのか、についての感覚が磨かれたと思っています。また、企業不祥事の第三者委員会の委員を複数担当したことで、企業が内包するリスクに対する感度が強くなったと思います。こうした経験を生かし、自分にできる貢献をしたいと考えファンケルの取締役に加わってみて感じるのは、ファンケルは、創業理念が全役職員に深く浸透し、正直で開かれた企業文化が非常に大きな特長である、という点です。取締役会では、社外役員の発言が実に活発で、付議事項にとどまることなく、さまざまな議論が闊達に交わされています。一方で、審議に必要な情報の不足や、決議対象事項が分かりにくいケースがあることなどに運営面での課題も感じました。そこでこれらの点を率直に伝えたところ、速やかに意見を採用頂き、運営の充実が図られました。このように、あらゆる意見に対して誠実で、開かれた姿勢こそが、ファンケルの大きな強みのひとつであると考えています。

より透明性の高いガバナンス体制へ

2020年6月には、より健全で透明性のあるガバナンス体制の構築に向け、さらなる体制の強化を進めました。取締役には、経営、会計、法律の各スペシャリスト、そして女性も新たに加わりました。さらに指名・報酬委員会の委員長は、社外取締役の私が務めることとなりました。この体制のもと、少数株主の利益への目配りやESGの強化など、様々な側面で、私にできる貢献をしていきたいと考えています。

キリンホールディングスとの資本業務提携

創業者の株式譲渡に伴う資本業務提携を検討していることを聞いたとき、最初に頭に浮かんだのは、創業理念や社風などこれまで培ってきたファンケルの強み、良さが維持できるのか、従業員の方々がこれを前向きに受け止めてくれるのか、といった点についての不安でした。しかし、池森前会長をはじめとする経営陣から提携の目的や、提携後の中長期的なビジョンを含め詳細な説明があり、その不安は払拭されました。この判断は、ファンケルがその強みを生かしながら永続的に発展していく上で合理的な判断であったと考えています。資本業務提携から間もなく1年ですが、提携して良かったとの評価をいただけるかどうかの「成績発表」はこれからであり、今後のファンケルの頑張りが重要であると思います。

世の中の変わりゆく「不」とは何かを考え持続的な発展を目指してほしい

これからの時代、不確実性はより高まり、環境変化のスピードはますます加速し、様々なリスクに配慮しつつスピード感のある経営判断が求められると思います。資本市場では、短期的な利益創出力よりも、持続的な成長を可能とするESGなどの無形の企業価値に、より注目が集まっています。これは、正義感を持って事業を行う企業の価値が正しく評価される時代を迎えている、と言い換えることもできると思います。創業以来、時代を先取りして「世の中の不の解消」を創業理念に掲げてきたファンケルのプレゼンスは、今後さらに上がっていくと確信しています。また、今般の新型コロナウイルスのように、社会の仕組みを一変させる事象によって、その終息後は、世の中の「不」も大きく変わっていることでしょう。こうした中、創業理念がすべての役職員に深く浸透しているファンケルの強みを生かし、役職員一丸となって、人々が今後、直面するであろう「不」とは何かに思いを致し、これまで同様の熱意を持って、世の中が必要とする商品・サービスを生み出していって欲しいと思います。私も社外取締役として、ファンケルの持続的な発展に微力を尽くしていきたいと考えています。