ファンケルレポート 2020
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社会課題解決型企業として成長ファンケルは1980年の創業以来、一貫して社会課題解決型企業として成長してきました。1970年代後半に化粧品による肌トラブルで苦しむ女性を救いたいという想いから、防腐剤などの添加物を使用しない「無添加化粧品」を世界で初めて開発したのがその始まりです。また、1994年には世の中の人々の健康を支えたいとの想いから、それまで非常に高価だった健康食品を高品質・低価格で提供。まだ日本で馴染みのなかった「サプリメント」という言葉を用い、健康食品市場を創造しました。2018年には、創業50周年となる2030年を見据えた長期ビジョンとして「VISION2030~世界中を、もっと美しく、ずっと健やかに~」を策定しました。このビジョンには、高品質で安心、安全な化粧品と、確かな機能を持った健康食品の提供を通じて、世界中のお客様の美しく健康で豊かな生活を支えるとともに、健康寿命の延伸と医療費の削減に貢献することで社会から信頼され愛され続ける企業を目指す意志を込めています。このように、製品を通じて世の中にある「不」を解消するという原点は、創業時から変わっていません。両社の目指す方向性は一致2019年8月に、キリンホールディングス株式会社(以下、キリン)との資本業務提携を発表しました。キリンは長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」の中で、健康に関する社会課題解決を通じた成長を掲げています。これは、「健康寿命の延伸」という社会課題の解決に取り組むことで成長を目指すファンケルの方向性とも一致しています。また、両社の製品、お客様、チャネルには重複がないため、互いに強みを発揮し合える関係を築くことができると期待しています。また、研究開発の点では、キリンには膨大な基礎研究の蓄積がある一方で、ファンケルは市場ニーズに対応する開発を主としているため、製品化の技術に優れています。またマーケティング面では、キリンが日本全国に及ぶ広範なチャネルを活かしたマスマーケティングが得意な一方、ファンケルは一人ひとりのお客様との距離が近く、対話を通じてニーズを汲み上げることに強みがあります。こうした両社の特徴を活かし、相互補完的なシナジーが発揮できると考えています。2019年11月のファンケル製品の体験会をはじめとして、キリン横浜工場の見学会など、互いの事業内容についての理解を深めることを目的として、さまざまな取り組みを行ってきました。従業員においても、今回の提携を前向きな気持ちで捉えており、非常に良い雰囲気の中で全社的な交流が進んでいます。ファンケルの目指す姿キリンホールディングスとの資本業務提携 P17長期ビジョン「VISION2030」 P18キリン ホールディングスとの資本業務提携 P29キリン×ファンケル 特別対談キリンホールディングスとの資本業務提携発表中央:創業者 池森 右:キリンホールディングス 磯崎社長株主総会研究成果報告会 右:キリンホールディングス 磯崎社長20

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