ファンケルレポート 2020
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特別対談事業提携を受けたファーストインプレッションファンケルについては以前から知名度、製品、会社イメージのいずれも好印象を持っていました。また、当社が現在長期経営計画で掲げているヘルスサイエンス事業を推進する上でも、ファンケルとの提携で大いにシナジーを発揮できると期待しています。キリンのような規模の大きな企業と一緒に仕事ができるということで、「嬉しさと緊張感」を感じました。何よりも、われわれの技術とキリンの技術をかけ合わせればスゴイ製品ができるのではと、研究員の間では非常に期待感が高まりました。また、私たちの研究内容や技術に対して、キリンの方々には高く評価していただき、一層ポジティブな気持ちになりました。両社の研究開発体制の特長当社では、製品開発はキリンビールやキリンビバレッジといった事業会社で行っており、われわれのR&D本部においては主に基礎研究を行っています。R&D本部で開発した素材や技術を事業会社が製品に応用するという連携です。一方でファンケルの場合は研究所の中に基礎研究・製品開発の両機能が置かれているという研究体制の違いを感じました。高見さんのおっしゃった研究体制の違いは、両社の研究内容の特長に結びついています。例えばキリンは基礎研究において非常に広く深い知見や技術をお持ちです。一方、ファンケルは基礎研究から製品開発までを一連でやっていく中で、製品によって「『不』の解消」をするという理念を常に念頭に置いています。こうした両社の特長を活かすことで、例えばキリンが開発した素材をファンケルが製品化する、といった補完関係を構築できると考えています。そうですね。キリン内部ではなかなか製品に結びつかなかった研究も、ファンケルと協力する株式会社ファンケル総合研究所所長炭田 康史「世の中をもっと健康にしていきたい」という想いは両社に共通炭田炭田シナジー発揮に向け、キリン×ファンケルの共同研究を開始2019年8月にキリンホールディングス株式会社(以下、キリン)とファンケルは資本業務提携を行うことを発表し、共同研究プロジェクトがスタートしました。それぞれの研究開発トップに、期待されるシナジーなどについてお話しいただきました。高見高見高見29

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