ファンケルレポート 2021
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第3期中期経営計画「前進2023」の達成に向けて逆境を超えて未来へ前中期経営計画である「実行2020」は、当時のファンケルには実行力が足りないという課題を解決するべく、「実行2020」としましたが、この3年間で実行力は確実についてきたので、長期ビジョンである「VISION2030」の実現に向け、一歩一歩前進していくという意味を込めて新中期経営計画は、「前進2023」と銘打ちました。そして、しばらくはコロナの影響が経営に残ると予想されますが、このパンデミックを乗り越え、弱みを克服し、3年後にさらに強くなりたいという思いで、「逆境を超えて未来へ」をスローガンに掲げました。持続的な成長を可能にする7つのチャレンジこちらの新中期経営計画では、大方針として7つのチャレンジを掲げています。その一つが、「独自価値のある製品づくりと育成」です。これは、「マイルドクレンジング オイル」、「コアエフェクター」、「カロリミット®」、「内脂サポート」に代表されるような独自価値のある新製品を継続的に創出しつつ、その製品の良さをわかりやすい言葉で、お客様にお伝えすることでより強い製品に育成していきます。次に、「ファンケルらしいOMOの推進」です。コロナ禍の厳しい環境において、当社を支えたのが、お客様との絆でした。改めて私は、この絆がファンケルの最大の経営資産の一つであると強く感じています。今後もこの絆をより強固にしていくためには、私たちがお客様に提供する「体験価値」をさらに向上させていく必要があります。そのためのチャレンジがIT技術を活用し、通販と店舗の両チャネルの強みを融合する「ファンケルらしいOMO」の構築です。当社では、通販のデータと直営店舗のデータを一元管理できる独自のIT基幹システム「FIT」を構築しています。この「FIT」を活用し、通販、リアルな店舗で得たお客様の声や購買に至るまでの行動情報などを共有することで、お客様に最適な製品を最適なタイミングでご提案することが可能になります。このようにITを活用し、両方のチャネルをシームレスにつなぐことで、お客様の「体験価値」の最大化を図っていきます。さらに、2019年に資本業務提携したキリングループとのシナジー効果の創出にチャレンジしていきます。同社とは、企業文化や人と人との相性がよく、非常に良好な関係を築いており、これまでにプラズマ乳酸菌を使った「免疫サポート」など、複数の共同開発品を発売しています。2021年度も、疲労に対応したサプリメントの発売に加え、化粧品の分野でも共同研究によって生まれたアンチエイジング素材を活かした製品の発売を予定しています。加えて、サプリメント新工場(三島工場)で、協和発酵バイオのBtoCの製品の生産を請け負い、生産面でのシナジーも発揮していく計画です。残る4つのチャレンジも、全社一丸となって積極果敢に進め、国内外で持続的な成長を実現し、目標とする売上高1,200億円、営業利益150億円の達成を目指していきます。併せて、今期より新たにROICをKPIとして導入し、より収益性・投資効率を意識した経営を推進していきます。大方針:7つのチャレンジ独自価値のある製品づくりと育成キリングループとのシナジー創出人材育成と人材活用サステナブルな事業推進と永続的なSDGs貢献ファンケルらしいOMOの推進新しい事業の育成と開発本格的なグローバル化の推進11

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