ファンケルレポート 2021
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担当役員が語る事業の今と未来第2期中期経営計画「実行2020」の振り返りブランド戦略として、新たな年代層の開拓に向け、ターゲット別にブランド体系を構築し、多角化を進めました。具体的には、マチュア世代のお客様に対して、「ビューティブーケ」を強化。また、30歳前後の若年層をターゲットに「AND MIRAI」を発売し、新たな年代層のお客様を増やすことに成功しました。こうしたこともあり、ファンケル化粧品の国内化粧品マーケットシェアは大きく飛躍し、トップ3にランクインすることができました。また、2019年5月に「ディープクリア 洗顔パウダー」、2020年8月に「コアエフェクター」を発売し、お客様から非常に高い評価をいただき、大ヒット製品を生み出すことができました。このヒットの背景には、創業理念である「不」の解消を製品開発の出発点にしたことが大きいと考えています。例えば「ディープクリア 洗顔パウダー」は「酵素洗顔は、毛穴の汚れは取れるが、カサつきが気になる」というお客様の「不」の解消を目指し、発売した製品です。これまでは「酵素洗顔はカサつくのが当たり前」と我慢をしているお客様が多数いらっしゃいました。しかし、その当たり前を当たり前とせず、当社の研究開発力を活かし、毛穴汚れをしっかり落としつつも、肌のうるおいをキープするという画期的な製品を開発しました。この「不」の解消が、多くのお客様に支持されたと考えています。コロナ禍におけるお客様の価値観の変化コロナによって、美容に対する価値観も大きく変わってきています。当社の調査では、マスク着用などで肌荒れを経験した方が約8割にのぼり、肌に「安心・安全」なスキンケア化粧品を求める方が9割に達しました。これは、表面的な美以上に、「肌本来の力を高めたい」といった本質的な美が求められる時代になったともいえます。例えば、「コアエフェクター」は、そういった「肌の土台となる力」に着眼した美容液で、コロナ禍におけるお客様のニーズを捉えたことで大ヒットしました。今後も、こうした価値観の変化を敏感に察知し、さらなる飛躍を目指します。当たり前を当たり前と思わず、世の中の「不」に対するアンテナを高くし、世界中の人々の笑顔に貢献しますファンケル化粧品プロフィールファンケル入社後、化粧品の商品企画、営業企画、店舗マネジメントを経験。その後、顧客視点推進部へ異動。同部門にて、お客様の声を経営に活かす仕組みづくりの重要性に気付き、取り組んだことが、現在の大きな財産。化粧品事業本部長明石 由奈コアエフェクターディープクリア 洗顔パウダー14

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