ファンケルレポート 2021
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担当役員が語る事業の今と未来第2期中期経営計画「実行2020」の振り返り中国サプリメント事業は、中国国際医薬衛生有限公司(以下、国薬国際)とのパートナーシップにより、越境ECの売上が当初計画を大幅に上回るスピードで拡大しています。また、ビタミン・ミネラル類5品目が保健食品として受理され、今後の本格展開に向けた足掛かりをつくることができました。ファンケルブランドの認知度も徐々に高まっており、安心・安全の品質と、「体内効率」を考えた高い機能性について、一定の評価を得ることができています。また、化粧品事業についても、日本製ならではの品質の高さや肌本来の美しくなろうとする力を引き出す「無添加」といったポジティブな印象が、海外でも多くのお客様に浸透しつつあります。中国サプリメント市場の成長性当社がメインマーケットとして展開する中国のサプリメント市場は、過去10年間年率2桁成長を続け、2019年には2.6兆円に達しました。これは国内市場の2~3倍の規模です。また中国は、工業化、都市化、高齢化などの影響によって、日本以上に生活習慣病の患者が多く、健康寿命も日本に比べて短くなっています。これを受けて、中国政府は「健康中国2030」を掲げ、先進国並みの健康水準を目指しさまざまな施策を進めており、今後さらに健康関連サービスの市場は拡大すると予想されます。さらなる健康意識の高まり、予防医療への重要性が増すことにより、ますますサプリメントの果たすべき役割は大きくなっていくと考えています。もちろん、このような魅力的な市場ですので、海外ブランドも相次いで進出しており、競争は激化しています。このような環境下でいかに優位性を発揮していくかが、最大のテーマとなります。当社の優位性としては、中国において幅広いラインアップで展開している唯一の日本メーカーであり、「体内効率」や「機能性表示食品」に代表される独自性の高い製品を提供している点があります。加えて、健康食品と薬との飲み合わせを即座に調べることのできる独自の「SDI(Supplement and Drug Interaction)システム」や、中国最大の医薬品企業グループである国薬のネットワークを活用することができます。こうした優位性を活かし、さらに強化していくことによって、将来的には私たちが目指す「中国における海外ブランド売上No.1」も実現できると確信しています。グローバル展開を加速させ、世界中の多くのお客様の美しく健康で豊かな生活を支えます海外プロフィール1999年ファンケル入社後、店舗営業本部に配属。2003年に海外事業本部の中国担当として現地パートナーとともに新規進出および販路拡大に従事。2012年に流通営業本部に異動し、本部長として戦略立案等の業務を行い、2020年に再び海外事業本部にて陣頭指揮を執る。海外事業本部長堀 宏明第3回中国国際輸入博覧会 ブースの様子国薬国際免税店 ファンケル店舗中国で保健食品として受理されたビタミン・ミネラル類5品目18

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