ファンケルレポート 2022
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112020年度は、コロナによる緊急事態に対応すべく、必死に動き続けました。従業員の感染症対策を徹底するとともに、店舗のお客様に通信販売をご案内するなど、懸命に実行し、その成果も比較的すぐに顕在化しました。イントロダクション当レポートは、株主・投資家の皆様をはじめとするすべてのステークホルダーの皆様に、私たちのビジョン実現に向けた新しい価値を創造するプロセスについて、事業戦略やサステナビリティ方針を交え、ご紹介するために発行しています。本レポートの編集にあたっては、経済産業省による「価値協創のための統合的開示・対話ガイダンス」、GRI、ISO26000などを参照ファンケルの創業理念は、「正義感を持って世の中の『不』を解消しよう」です。創業当時、防腐剤などの添加物が原因の皮膚トラブルが大きな社会問題となり、その「不」を解消するため、ファンケルは世界で初めて「無添加化粧品」を開発し、お客様に提供してきました。しかし、現在、私たちはその他の世の中に多く存在する「不」に関しては、十分に対応できていないのではないかという問題意識を持つようになりました。今こそ、創業理念に立ち返り、果敢に挑戦するべき時だと考えています。そのためには、ファンケルの創業理念に込められた3つの要素が非常に重要であると考えています。一つ目は「正義感」です。これは損得ではなく、何としても自分がやらなければという志や、人を喜ばせたい、それを自分の喜びにしたいという信念のことです。二つ目は「世の中」です。変化し続ける世の中を、よ一方、現中期経営計画初年度の2021年度は、コロナの長期化で出口の見えない中、成長軌道への回帰を目指ビジネスモデルしながら、SDGs推進室および社長室IR部が中心となり、各部門が協力しながら作成しています。私は、その記載内容が正当であることを確認しています。今後もファンケルレポートをステークホルダーの皆様とのコミュニケーションツールとして有効活用し、より建設的な対話を進めていきたいと考えています。り広い視野で捉え、既存のお客様や事業にとどまることなく、日本だけではなく、世界に向けて、事業を通じて貢献していくことです。最後は「不の解消」です。お客様が実際にファンケルの製品・サービスを使用することで、これまでの不便・不安が解消することです。ファンケルの創業理念は、どのような社会環境の変化を経てもけっして変わることはありません。その実現を通じて、世界中の人々に貢献すること。これこそが、ファンケルの存在意義だと考えています。この理念のもと、私たちは、長期ビジョン「VISION2030〜世界中を、もっと美しく、ずっと健やかにそして世界中で愛される会社に〜」を掲げています。ビジョンの実現に向け、美と健康の事業を持つファンケルだからこそできる「真」の価値提供を進め、事業領域の拡大に挑戦します。しましたが、なかなか業績へと結びつかない非常に難しい一年でした。しかし、新事業や新ブランドの立ち上げなど、未来に向けた種まきはしっかりと行うことができました。こうした活動は、未来のファンケルグループに必ず貢献してくれると考えています。今後も進むべき道をしっかりと定め、失敗を恐れずに、全社一丸となって挑戦を重ねていきます。サステナビリティデータセクションマネジメントファンケルレポート発行の目的ファンケルの存在意義と長期ビジョン中期経営計画初年度の成果

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