ファンケルレポート 2022
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当社は、2019年にキリングループと資本業務提携し、それを契機にさまざまな共同開発を進めています。2021年11月にリニューアル新発売した「マイルドクレキリングループと協業し、「熟成ホップエキス」を化粧粧品原料することで新たなアプローチによる毛穴の角栓除去をを実現させました。した。ープと資本業務提携し、それを契機にし、それをれをイルドクレンジングンジング原料化し、それをオイルオル」では、を配合28こうした中、「熟成ホップエキス」を化粧品に応用したいという提案をファンケルから受けたときには、ホップのさらなる可能性をお客様に伝えられるまたとないチャンスだとワクワクしました。それと同時に、食品原料として開発した「熟成ホップエキス」を化粧品に応用し、製品化できるのかという不安も覚えました。こうして始まった共同プロジェクトで特に苦心した点は、化粧品原料としての規格設定でした。元来この原料は、ビール工場で製造する前提で開発しているため、規格内容やロットサイズが化粧品原料として求められる項目に合致しておらず、改良が必要でした。しかし、私も製造現場も、化粧品原料の取り扱いは初めてであり、小鷹さんをはじめファンケルの皆様から情報を得つつ、キリンの各部門と連携しながら、要求を満たす規格設定に挑戦しました。そして、ついに化粧品原料としての初回出荷を製造工場で見届けたときは感無量でした。ホップの健康機能に関する研究を、キリンは20年以上続けてきましたが、ホップの苦味成分を「肌に塗る」INHOP株式会社2019年に設立したキリンR&D発の社内ベンチャー。ホップの花言葉が「希望」であることを踏まえ、「HOP for HOPE ホップの力を、みんなの希望に。」がミッション。熟成ホップエキスを中心としたホップの健康機能に着目した製品開発・原料販売を行うと同時に、ホップの可能性を広げるためのコラボレーション・情報発信を行っている。という発想はありませんでした。今回の共同開発で、ホップの新たな価値を発見できたことは、とても嬉しく、その可能性に驚きました。今後もこの成果を活かし、お客様へ新たな価値提案を進めていき、ホップの魅力をより広く伝えていきたいと思います。また、「熟成ホップエキス」の開発には100人以上が関わっています。多くの方がホップの可能性を信じ、熱意と執念で研究を続けたからこそ、この原料は誕生しました。こうした研究者たちの想いが詰まった原料が、あらゆるシーンで活用され、社会に貢献できることが、私たちの大きな励みになります。その実現のためには、今回のようなコラボレーションは大きな力となります。今後も両社の強みを活かした製品開発に協力できるよう、私たちは挑戦していきます。INHOP株式会社代表取締役社長金子裕司「熟成ホップエキス」を化粧品原料として使うホップの苦味にはさまざまな健康機能があることが知られていましたが、苦味が強く食品への応用が難しい素材でした。それを解決したのが、「熟成」です。これにより、苦味を減らし食品に展開しやすい「熟成ホップエキス」が開発できました。「熟成ホップエキス」を使用した製品は年々増えており、2022年には、飲料、お菓子、サプリメント、ソーセージ、調味料など、機能性表示食品を含め国内外で15製品が発売されています。ホップの可能性を追求し、挑戦し続ける特集キリングループとのシナジーの発現〜「熟成ホップエキス」を活用した製品開発〜

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