ファンケルレポート 2022
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)ortnoc %(さ100高l0熟成ホップエキスの効果ケラチン膨潤度ふやけた角質表皮毛穴の構造29「ホップ」の効果として、抗酸化効果などがあることは従前から知られていました。そのことから、当社では、「熟成ホップエキス」には、毛穴に対する効果が期待できると考え、検討したところ、古くなった角栓をふやかし、皮脂の酸化を防ぐ作用を発見しました。ちょうどそのタイミングで、主力製品である「マイルドクレンジングオイル」のリニューアル計画があったため、「熟成ホップエキス」を添加する計画をスタートしました。早速、プロジェクトチームを結成し、スピード感をもって開発を進めていきました。その中で、特に原料化については試行錯誤を重ねました。「熟成ホップエキス」は懸濁液※であったため、原料に粉が残っている状態では化粧品に配合したときにざらつきが発生するため、有効成分を保持しつつ溶解することには、とても苦労しました。そして、キリングループの持つ食品に添加するための原料化技術、当社の薬事的な原料化のノウハウが、うまく融合し、製品化に成功しました。強い思い入れを持ち、今回のコラボレーションに参加したプロジェクトイントロダクション研究戦略推進室研究企画G課長小鷹晶マネジメント※懸濁液…固体粒子が液体中に分散したものメンバー一同、主力製品でこうした成果が生まれたことは、大きな自信につながりました。ファンケルでは、この成果を次に活かしていくための研究を進めています。乳液に「熟成ホップエキス」を添加し、ヒトでの連用試験を実施したところ、毛穴を引き締める効果を確認しました。この効果を発展させることで、スキンケア製品への展開も期待できると考えています。これまで、健康食品分野でいくつかのコラボレーション製品を生み出してきましたが、今回初めて化粧品分野で実績ができましたので、ますますキリングループとの協業は加速していくと思っています。今回、ともに開発を進めたINHOPの金子さんには、キリングループとの橋渡しをスムーズに実施していただき、新たな角度からの提案もあり、とても助けになりました。今後もこうした外部の力をうまく研究開発に取り入れ、たくさんの価値を創出していきたいです。精製水熟成ホップエキス含有化粧品原料サステナビリティデータセクションポロリビジネスモデル約3倍35030025020015050「熟成ホップエキス」の化粧品への応用新たなシナジー創出に向けて

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