ファンケルレポート 2023
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執行役員 健康食品事業本部長 斎藤智子プロフィールファンケル入社後、お客様からのお問合せ窓口に配属。アテニアへ移籍後、商品企画部や海外事業本部を経て、営業戦略室長や取締役を歴任し、2019年に代表取締役社長に就任。2022年10月から健康食品事業本部長に就任。健康食品事業は、ファンケルの「正直品質。」を体現しやすい分野だと感じます。必要な成分を必要なところにしっかり届ける「体内効率」を徹底的に追求した製剤開発力は、研究から生産まで一貫して自社で行っているからこそ可能であり、他社では真似できない強みだと自負しています。また、お客様の様々な悩みやニーズに向き合える幅広い製品を展開していると同時に、「カロリミット®」「内脂サポート」「えんきん」など、年間数十億円を売り上げ、市場でカテゴリー上位に位置するスター製品を複数持つことが、経営の基盤となっています。一方で、より一層幅広いお客様理解が必要です。一般的に化粧品はブランドで選ばれることが多いですが、サプリメントは特定の悩みに応じて選ぶことが多いカテゴリーです。現在、健康食品のお客様は40代から50代がメインですが、今後このお客様が年齢を重ね、抱えている悩みが変化しても、ファンケルのサプリメントを選択していただけるよう、お客様のライフステージの変化に寄り添う必要があります。お客様が何を求めているか理解し、求められる価値提供を行い、ブランドへの信頼を確立することを目指していきます。国内は、これまで十分にアプローチできていなかった年代のお客様へのプロモーションを強化します。まず、50代後半以降のアクティブシニア層のお客様に対しては、「健骨サポート」「楽ひざ」「年代別サプリメント」などの製品でのコミュニケーションを強化します。たとえば、女性は閉経後に骨密度が低下し、骨折のリスクが高まりますが、まだまだその危機感の浸透や対処法の選択肢は道半ばです。女性の骨の健康についてしっかり啓発を図り、「健骨サポート」をご活用いただくケースを増やします。次期中期経営計画の発表タイミングでは、アクティブシニア層のための新製品を上市予定です。今年度は、アクティブシニア層のお客様とのコミュニケーションのノウハウを蓄積し、ここで得られた知見を新製品発売時のコミュニケーション開発に活かしていきます。また、30歳前後のお客様には、「Mama Lula 葉酸&鉄プラス」「ディープチャージコラーゲン」を強化します。これらは、インフルエンサーによる発信で認知が高まり、外部通販を中心に好調に推移しています。自社通販ではアプローチできないお客様層を獲得するための成功モデルになる可能性があり、今年度も注力します。海外は、コロナの一段落に伴い、再び活性化が期待されます。中国向け越境ECでは、当社の強みである「年代別サプリメント」や「カロリミット®」、「ブルーベリー」など一層の強化を図る一方で、一般貿易販売については、引き続き保健食品の許認可取得に取り組み、2024年度の発売を目指します。16事業概況と今後の戦略2023年度の方針健康食品事業の強みと今後の課題健康食品お客様のライフステージの変化に寄り添い、一生涯の健康を支えるブランドを目指します

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