ファンケルレポート 2023
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2022年より、私が関わってきたファンケルのスター製品である「内脂サポート」の定期購入の解約防止モデルも徐々に成果が表れてきました。このモデルは、ビッグデータとAIによって解析した解約の可能性が高いお客様に対して、ピンポイントで継続を促すDMやご提案を行うものです。当初は手探りの部分もありましたが、このアプローチを取り入れた後、解約数の減少傾向が見られ、手応えを感じています。 真弓さんはファンケルの強みやデータの持つ意味を十分に理解した上で、外部の客観的見地から様々な実現性のある提案をしてくれます。そのおかげで、私たちがこれまで気付かなかった「FIT3」の新たな可能性を感じることができ、たくさんの新しいアイデアが生まれています。長谷川 ファンケルの通信販売と店舗販売のチャネルを支えているデジタル技術が、独自に開発したIT基幹システム「FIT」です。2016年よりシステムの刷新やデータの一元化を進め、2022年1月から「FIT3」が本格稼働しました。「FIT3」はお客様の購買データだけでなく、電話窓口・直営店舗での接客内容、Webのアクセス履歴などの行動データも収集・分析し、提案の精度を上げ、お客様の体験価値の最大化を目指しています。真弓さんにはデータサイエンティストとして開発チームに参画してもらっています。真弓 私の主な役割は、「FIT3」に機械学習やAIなどの機能を追加することで、お客様に対してより高度なアプローチを実現することです。「FIT3」はお客様に関する非常に広範なデータを蓄積しており、さらにデータ加工の自由度も高いため、解析、プロトモデル作成、効果検証までスピーディーに進めることができ、私自身とてもやりがいを持って業務に従事しています。長谷川 真弓 2019年8月にキリンホールディングス株式会社(以下、キリン)とファンケルは資本業務提携を発表し、様々な共同プロジェクトをスタートしています。独自のIT基幹システム「FIT3」の運用においても、キリンとの連携や人材交流を通じて、新たな価値を創出しています。26長谷川敬晃真弓裕貴特集お客様の体験価値を高めるIT基幹システム「FIT3」的確な予測とアプローチで定期購入製品の解約数を減らすキリン×ファンケルのシナジーによってキリン×ファンケルのシナジーによってて「FIT3」の価値を最大化する

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