資源循環・廃棄物の削減

限りある資源を無駄なく有効活用するため、資源のリサイクル率の向上に努め、廃棄物を削減します。

取り組み報告

青汁のリサイクル

青汁の原料である「ケール」は、愛媛県西予市の青汁工場で製造しています。ケールは、製造過程で多量のしぼりかすが出てしまうことが課題でした。そこで、酪農が盛んな地域性を生かし、しぼりかすを牛のエサにするための研究を開始しました。2年に及ぶ試行錯誤の末、優良な牛のエサとして活用が可能になりました。同時に、青汁のしぼりかすを食べた牛のフンは畑の肥料になり、これを養分に栄養豊富なケールが育ち、再び青汁製品に加工する完全リサイクルを実現。愛媛県の「資源循環優良モデル」に認定されました。

新・青汁リサイクル図
「ケールしぼりかす」の循環図

選別米のリサイクル

ファンケル発芽米の原料は農作物である玄米です。稲の生育不良や気候条件などによって、製品には向かない玄米が収穫時にどうしても混ざってしまいます。未成熟や虫食いなどによる変色米などを製造工程で取り除きます。発芽米の製品にならない選別米は、人が食べないからとただ捨ててしまうのは、資源のムダ。そこでこの選別米をニワトリのエサに混ぜて有効利用しています。

よりSDGsな社員食堂を目指して

2022年4月1日から、リサイクル事業者と連携し、社員食堂から排出された生ごみを堆肥化することで、資源として有効活用しています。生ごみの資源化は、ごみの減量化と、資源循環にもつながります。また、総合研究所と飯島ビルの社員食堂でも、排出される生ごみをリサイクル事業者と連携し、バイオガス発電に活用する取り組みを行っています。

バイオガス発電とは、食品廃棄物や木質廃材などの有機残渣からバイオガスを生成し、そのバイオガスを燃やして発電する方法。化石原料を燃やしたときのように大量に温室効果ガスを排出せず、温暖化対策に有効である。

プラスチック使用量の削減

ファンケルグループはプラスチック容器の資源循環にも積極的な取り組みを行っています。

分別回収

ファンケルでは、オフィス内の古紙や飲料の紙パックなどを分別回収し、資源化率を高める取り組みを行っています。
本社ビルには分別回収ボックスを設置し、「燃やすごみ」「リサイクルできる紙」「プラスチックごみ」「金属ごみ」「廃乾電池」などに分類しています。また「古新聞・古雑誌」「使用済みOA紙」「シュレッダーごみ」、給湯室回りでは「生ごみ」「飲料パック」「飲料缶・ビン・ペットボトル」を分別回収し、リサイクル可能なものと廃棄するものに分類しています。

分別回収ボックス
分別回収ボックス
エコキャップ

ペットボトルキャップは回収活動を行うNPO法人に引き渡し、ポリオワクチンの購入代金として、ワクチンを必要とする世界の子どもたちのために役立てています。

ポリオ(急性灰白髄炎)は、おもに5歳以下の子どもがポリオウイルスによって発症する感染症で、脊髄性小児麻痺とも呼ばれています。日本では生後18か月までの乳幼児に予防接種が行われていますが、発展途上国などでは未だ予防接種が十分に行き届いておらず、支援が求められています。

従業員は「ゴミの分別体験」を通じて社内の分別状況を確認し、分別ルールの周知などを行っています。これにより、正しく分別する意義や資源循環の重要性などを学んでいます。また、工場で使用を終えたダンボールや原料容器などは、廃棄せずにリサイクル業者に回収委託を行ったり、原料メーカー間との配送に再利用するなど、徹底して廃棄物を削減する取り組みを行っています。

ゴミ分別体験
ゴミ分別体験

工場でのゴミの分別

滋賀工場は、ファンケルグループの「環境配慮型工場」のパイオニアとして、2011年にファンケルグループ初の太陽光発電システムを導入し、電力使用量とCO2排出量を削減しています。廃棄物の削減にも積極的に取り組み、ゴミの22種類分別を通してリサイクルを活用し、廃棄物ゼロを実現しました。この取り組みは他の自社工場にも水平展開しており、ファンケルグループの事業系廃棄物削減に貢献しています。

サステナビリティ