人材活用と育成

ファンケルの人材育成について

ファンケルグループ全従業員に対する教育全般は、専門教育機関「ファンケル大学」が担っています。
特に、「理念を実践できる人材」、「次世代のファンケルを担う人材」、「グローバルに活躍できる人材」、「専門性の高い人材」、「会社を取り巻く環境に即応できる人材(SDGs・IT・デジタル人材教育)」「自律的に学ぶ人材」の育成に力を入れています。
この6つの、あるべき人材像と会社の目指す姿にもとづき、それぞれの研修プログラムを実施しています。

理念を実践できる人材

ファンケルグループ創業理念「正義感を持って世の中の「不」を解消しよう」、経営理念「もっと何かできるはず」を従業員一人ひとりが正しく理解し、実践するための取り組みを継続的に行っています。
ファンケルグループに入社した新卒・中途入社の従業員に向けた創業理念研修、全従業員を対象とした理念研修のほか、各部門にて「理念について繰り返し考え、ともに働く仲間と互いの想いを話し合う」機会を設けるなど、理念の理解・浸透を図る取り組みを推進しています。
また、創業理念「正義感を持って世の中の「不」を解消しよう」の更なる実践に向けて、1995年に経営理念とともに制定した「経営指針」・「行動姿勢」の内容を、今の時代・情勢・会社の状況に合っているのかという観点で見つめ直し、「行動指針」へと刷新しました。
今後、新たな「不」の解消に向けた従業員のアイディア創出や新規事業へのチャレンジなど、理念の実践を後押しする取り組みや研修を行っていきます。

池森カレンダーとは

創業者 池森賢二の生き方、考え方を従業員が日常の心構えとするために、池森の言葉を31日分の日めくりカレンダーとしてまとめたものです。
各事業所、職場での掲出、イントラネットなどで日々確認できるようにしています。

『企業存続のための読本−池森カレンダーより−』とは

池森カレンダーの31の言葉が生まれた背景や、その言葉に込められた池森の想いを掲載した社内向けの書籍で、全役員・従業員に配布しています。
言葉ごとにメモ欄があり、自分の想いや気付きを書き留めることができる仕様にしています。

次世代のファンケルを担う人材

次世代の経営層育成のためのプログラムを拡充しています。
変化の激しい世の中で経営を担うために必要な知識を習得・更新するための研修、各階層の次世代育成のための選抜型研修、人間性を磨き経営層として必要なマインドに気付くための外部コーチによるコーチングなどを実施しています。
役員・上級管理職が経営幹部に求められる知識を学ぶ「トップマネジメント教育」、上級管理職・課長の選抜型研修「PMD(Professional Manager Development)研修」による次世代育成に加え、新たに経営リテラシーを学ぶ「ファンケル経営スクール」をスタートするなど、次世代のファンケルを担う人材の育成を強化しています(下図 人材育成体系 参照)。

グローバルに活躍できる人材

VISION 2030にて掲げている「2030年度 海外売上比率25%」達成に向けて、役員・従業員の語学習得やグローバル意識の醸成、海外赴任候補者への専門教育を行っています。
役員・従業員への英語TOEICや中国語HSK試験の学習支援、将来を担う若手従業員のグローバル意識醸成を目的としたセミナー、海外赴任候補者へのグローバル環境でのビジネスケースや心構え、実践的な語学力を身につけるための教育などを行っています。

資格取得助成制度

従業員一人ひとりの専門性を強化し、ファンケルグループの企業価値を向上させることを目的に、資格取得に関わる費用を助成する制度を導入しています。

会社を取り巻く環境に即応できる人材

外部環境の変化や会社の目指す姿に合わせた、テーマ別研修を行っています。
直近では、SDGs研修、IT・デジタル人材教育、キャリア開発支援教育などを実施しています。

SDGs研修

LGBTQ研修、視覚障がい体験研修、発達障がい研修などを実施し、多様な人材が個性や能力を発揮できる環境づくりを推進しています。また、企業に求められる人権やプラスチック対応、認証パーム油採用、気候変動対応など、様々なテーマに応じた研修も行っています。
今後も従業員一人ひとりが社会課題を深く理解し、SDGsへの貢献意識を高めることを目標に各種研修を実施していく予定です。

IT・デジタル人材教育

ファンケルのDX化(CX(顧客体験価値)の最大化)に向けた専門人材の育成、従業員一人ひとりのITリテラシーを高めるための研修や資格取得支援などを行っています。
専門人材の育成としては、デジタルマーケティングやデータサイエンスに関する教育プログラム「デジタル人材育成プログラム」を実施しています。また、情報セキュリティを含めたデジタル関連知識習得のための研修のほか、国家資格「ITパスポート試験」の資格取得支援を強化。「ITパスポート試験」は率先垂範で社長・役員・組織長が受験したことで、従業員の積極的な受験につながり、2年間で「283名(2022年3月末時点)」が合格しています。
今後は、業務効率化を目的とした「RPA(Robotic Process Automation)」研修なども行っていく予定です。

サステナブルな会社運営(キャリア開発支援)

サステナブルな会社運営のため、従業員のキャリア開発の機会として、キャリア開発支援研修を行っています。
すでに55歳~59歳の従業員に、これまでの自身のキャリアを振り返り、将来のキャリアを考える研修を実施しており、今後は20代、30代、40代にも拡充していく予定です。

公正な評価と報酬

従業員は人事評価規程に基づき、公正な評価を受けることができます。評価は、公開性・合理性・明瞭姓・継続性の原則に基づき行われ、長所を伸ばし課題を克服するためのアドバイスを通じて従業員の育成を図っています。 評価者は、評価者訓練を受講し、評価基準の統一化とルールの明確化を図ります。
また、1on1ミーティングの実施やチャットツールを活用し、日頃からコミュニケーションを取りつつ、目標の進捗確認を四半期ごとに実施し、年2回評価に関するフィードバックを上司から部下に実施しています。

報酬に関しては法定最低賃金の遵守し、ファンケルグループ全体において最低賃金が各国や日本の自治体の基準を下回らないように年1回見直しを実施しており、 かつ地域・業界の労働市場と比較しても競争力のある生活賃金の支給に努めています。なお、同一資格・同一職務においてジェンダーの区別なく、平等に報酬を決定しています。

資格取得助成に関するガイドライン

従業員の専門性を強化し、ファンケルグループの企業価値を向上させることを目的に、資格取得に対し会社が費用を助成する取り組みです。業務遂行に関わる資格(法定資格、業務の専門性向上に有効な資格)が対象で、正社員だけでなく有期雇用者の方も利用できます。

厚生労働省認定 ファンケルグループ社内検定 メイクアップカウンセラー

ファンケルでは、オペレーターの電話でのメイクアドバイス技能を対象とした社内検定制度として、2022年に厚生労働省に認定された「ファンケルグループ社内検定 メイクアップカウンセラー」を実施しています。
お客様のなりたい姿に合わせた効果的なメイクアップ方法を、通話の中で具体的にお伝えする技能として見える化し、1級・2級の等級に分け、電話窓口業務とメイクの知識を問う「学科試験」と、セルフメイクとロールプレイングで表現する「実技試験」で確認します。
「ファンケルグループ社内検定 メイクアップカウンセラー」の実施を通して、よりお客様にご満足いただける応対を目指します。

直営店舗の表彰

全国の直営店舗の中で、優秀な成績を収めた店舗・従業員を表彰する制度や「接客ロールプレイングコンテスト」があり、従業員のモチベーションアップに貢献しています。

接客ロールプレイングコンテスト
2016年から、毎年開催しています。

カスタマー・サービス・ウィークを毎年開催

カスタマー・サービス・ウィーク(以下、CSウイーク)は、コールセンターに従事する人々の労に報いよう、という趣旨で、1992年に米国で制定されました。
ファンケルは、2008年に日本企業として初めてCSウイークを開催し、日常では伝えにくい「感謝」が伝えられる場として、以後毎年開催しています。例年は他部門の従業員がオペレーターの電話応対をモニタリングしていますが、コロナ禍もあり2021年度は、お客様とオペレーターとの通話を社内に発信し電話窓口業務の理解促進を図りました。

サステナビリティ