プラスチックが循環し続ける社会に向けて
不安や不便など、世の中の「不」を解消したい。
横浜の地で生まれたファンケルは、海洋プラスチック問題など「未来への不安」に立ち向かい、プラスチック削減に取り組んでいます。
ファンケルの商品には、無添加の品質を守るため、お客様自身では分解しにくい密封容器があります。
その使用済み容器を回収し、従業員が自らの手で一つひとつ分別・洗浄・粉砕。
新しい資源にリサイクルしています。
売ったら終わりではなく、つくった責任を最後まで果たそう。
その想いで、使用済み容器の回収を一部店舗から始め、全国へ拡大しています。
どんなに時間がかかっても、一つひとつ「不」に立ち向かっていきたい。
現在、そして未来に生きる人々の笑顔のために、これからもファンケルは全社一丸となって持続可能な社会の実現を目指してまいります。
リサイクルプログラム
~海洋プラスチックなどの環境課題~
プラスチックは保存性や軽さ、耐久性などに優れた素材として私たちの暮らしに多くの恩恵をもたらす一方、使い方や捨て方次第で、環境や生き物に悪影響を及ぼすことがあります。例えば、海に流れ込んだプラスチックは自然分解されずに蓄積され、景観を破壊するだけでなく生き物たちの命をも脅かしています。ファンケルでは、企業活動のあらゆる面で自然環境の保全に貢献するために、これらの環境問題に向き合い取り組んでいます。
直営店舗の専用BOXで化粧品容器を回収しています。容器の洗浄は不要です。使い終わった容器をそのままお持ち込みいただけます。
対象商品をお持ちいただいた方に
「リサイクルポイント」をプレゼント!
容器1個につき、
3ポイント付与いたします。
全直営店舗で実施中。
<回収対象商品>
ファンケルのスキンケア容器は、無添加の品質を守る密封容器なので、お客様ご自身では、簡単には分解できません。そこで、私たちが専用の道具を使って一つひとつ分別・洗浄・乾燥させ、粉砕機を使って容器を砕いています。
この作業を担うのは、障がい者雇用を推進するファンケルの特例子会社であるファンケルスマイルです。多様な従業員の活躍にも繋がっています。
粉砕した容器は、協力会社と共同で「植木鉢」などの新たな資源へリサイクルし、ファンケル本社がある横浜市を中心に寄贈しています。横浜市主催の花と緑のイベント「ガーデンネックレス横浜」や横浜市内の小学校でもご活用いただくなど、地域貢献にも繋げています。
作業をしている従業員の想いや取り組み内容を動画で紹介。ぜひご覧ください!
平野 大起
株式会社ファンケル
化粧品事業本部
化粧品商品企画部
商品企画第二グループ
「“ゴミは捨てるもの“という世界の常識を覆したい。」
コロナ禍で在宅ワークをしていた時、衝撃を受けました。家庭から出るプラスチックゴミの多くは、きれいでまだ使えそうなものばかりだったからです。使い終わったら捨てられるしかない。そのことへの違和感から、リサイクルプロジェクトを立ち上げるに至りました。
「自分たちでできることは自分たちでやろう」を掲げ、ゼロからのスタート。リサイクルに詳しい会社にお声がけして、何が必要なのか?足で情報を集めたり、全く知識のなかったリサイクルに関する法律の勉強をしたり、少量のプラスチックでもご対応いただける取引先様を必死に探したり。外部に頼らず自分たちの手で進めてきた分、大変なこともたくさんありましたが、「ゴミは捨てるもの」という世界の意識を、習慣を、常識を変えられたら楽しいだろうなという一心でやってきました。今後は使用済み容器から、身近な生活用品をつくること、そして新たな容器をつくることを目指しています。私自身としては、他の化粧品会社さんと手を組み、業界全体で変革を起こしていこうという夢も描いています。
今道 喜美
株式会社ファンケル
サステナビリティ推進室
サステナビリティ戦略推進グループ
「“自分たちの手で一つひとつ“ファンケルのこだわりと誇りです。」
環境問題に興味関心があり、お客様と一緒になって、プラスチックごみを減らす活動に携わりたい。そんな想いから、ファンケルに入社しました。
主な仕事は、直営店舗で使用済みのプラスチック化粧品容器を回収できるよう、自治体のご理解を得ることです。地域によって異なる法律や判断基準を勉強し、約100の自治体とお話をさせていただきました。ファンケルの自分たちの手で一つひとつ分別・洗浄するリサイクルスキームは、自治体の方からも評価が高く、誇りをもって取り組んでいます。今では、ほぼ全国にある直営店舗からの回収が可能に。今後は、直営店舗以外の場所にもボックスを設置して、回収量を増やしていきたいです。
廃棄ボトルの破片で絵画を制作するというお話を頂いた時は、限られた色数の中でどれだけ表現できるか不安もありましたが、この新たな取り組みにどこか好奇心に近い胸の高鳴りを感じました。
私は壁画というジャンルで創作活動を続けていますが、この作品は装飾美術の一技法であるモザイクで制作したものです。壁画は古代より人々の暮らしや文化と密接な関わりを持ち、都市文明の中で変容し続けてきました。長い歴史の中で幾度も繁栄と衰退を繰り返し、時代の変化と共に新たな芸術表現へと繋がっていきます。
目まぐるしく変化する環境や現代社会の中で、今を生きる私たちに求められていることは何でしょうか。モザイクの小片のように、一人一人が考えることはやがて大きなエネルギーとなります。こうしたアートや取り組みが何かを考えるきっかけとなり、新たな展開を見せてくれることを期待します。
鈴村敦夫(モザイク作家)
東京藝術大学大学院美術研究科壁画専攻を修了。ポーラ美術振興財団や吉野石膏美術振興財団の助成を受け渡伊。世界遺産モザイク壁画群の保存修復に携わる。パブリックアートを制作する工房に勤務する傍ら、芸術大学にて非常勤講師を務める。