粠田：店舗にはさまざまな年代のスタッフがおりますが、あらゆるお客様に寄り添うためには、製品に関わる情報だけでなく、年代別に起きやすいお悩みや生活環境を知ることが大切です。

たとえば私の場合なら、今の20代の方の生活環境は自分の20代の頃とは違いますし、50代以上の方のお悩みはまだ身をもって体感できるわけではありません。だからこそ、肌や健康の基礎知識を持っておくことはもちろんのこと、スタッフ同士や家族や友人、マスメディアなどいろいろな方面からの情報収集を欠かさないようにしています。自分自身の引き出しを増やすことで、より多くのお客様の理解者でありたいんです。

20代の頃ですが、40代以上のお客様のお悩みに自信を持ってご案内できないときがありました。そこで、母や同年代のスタッフに悩みを聞いたり、その世代の方の雑誌を読むなど、お客様のお悩みを少しでも理解するよう努めていたら、自分と年代が違うお客様のお悩みにも共感できるようになってきたんです。そして、肌や身体以外にも、ご家族のことなど、生活の中でのお悩みを色々とお話ししてくださり、フラッと会いに来てくださるお客様が増えました。私が出産で休む前には、「頑張ってね、帰って来るのを待っているね」と、家族のように励ましてくれるお客様がたくさんいて、仕事を超えたつながりを感じました。

粠田：スタッフがお客様の立場になって、正直に向かい合うからこそ、信頼関係が結べると思うんです。キャンペーンなどお得な情報があれば必ずお会計の前にお伝えしますし、機能が重なるものや必要でないものまで、買っていただくことはしません。

当日の売上には影響するかもしれませんが、お客様の日常の中で親しみを持って安心して足を運んでいただけるような場所であるために、この意識を大事にしていきたいと思っています。