Health03睡眠の質を向上させる「L-セリン」

「快眠サポート」の開発

  • ヘルスサイエンス研究センター伊藤 幸彦

2016年7月時点

ストレス社会とたたかうための眠りの研究

現代の日本人は、深夜まで明るいコンビニエンスストアやテレビ、パソコン、ゲーム、またスマートフォンやタブレット端末の普及によって、過度な情報や光刺激に眠る直前までさらされています。本来であれば、リラックスして過ごしている時間にこうした刺激(ストレス)を受ければ、眠れなくなるのは無理もないことかも知れません。また、24時間社会ともいわれ、交代勤務や深夜残業など良い睡眠が得ることが難しい時代です。こうしたなか、日本人の睡眠時間は短縮される傾向にあり、不眠が慢性化しています。また、不眠そのものがうつ病の発症、糖尿病や高血圧症といった生活習慣病の原因になることも知られています。睡眠不足は注意力や判断力を低下させ交通事故や職場での事故を引き起こすなど、大きな社会問題となっています。
ファンケルでは、不眠を改善する効果を独自に発見したアミノ酸「L-セリン」を配合したサプリメントを開発し、心地よく眠れる「快眠」のサポートに挑戦しています。

地道な研究によりL-セリンの新しい効果を発見

脳の機能に深く関係する成分やメカニズムといった地道な研究を進めていくなかで、2005年にアミノ酸の一種であるL-セリンに不眠を改善する作用を新たに発見しました。L-セリンは体内で合成されるほか、乳製品やマグロ、肉や野菜など、食品に幅広く含まれる成分ですが、これまでは睡眠を改善する作用は発見されていませんでした。その後も基礎研究やヒトでの臨床試験など検証を重ねて、不眠に悩む人々の役に立つ研究(シーズ)指向の商品として提案し、2008年の新しい睡眠改善サプリメントとしての発売につながりました。

L-セリンの主観的睡眠感(寝つきの因子)への作用(図1)

<睡眠調査表>

【対象者】

日常的に睡眠に不満を感じている男女45名(その内、日常生活においてストレスを感じている者27名)

【摂取期間】

4日間

【摂取方法】

就寝を希望する時刻の30分前にL-セリンを3g摂取

結果

主観的睡眠感の改善作用が示された。

L-セリンによる中途覚醒の改善例 (図2)

結果

中途覚醒回数の減少傾向が観察された。

長年のデータ蓄積が実現した機能性表示食品

今井研究員

商品の発売以降も、大学と共同でメカニズムなどの基礎的な研究と臨床試験を継続してきました。その結果、さまざまな条件での睡眠改善効果を証明するデータを取得することができ、国内外の学会での発表、論文投稿を重ねてきました。多くのデータで機能性を実証したことにより、2016年に科学的根拠に基づき製品の働きを表示することができる「機能性表示食品」として、消費者庁に届出を行い公表されているほか、L-セリンの「寝つきと睡眠の質」に関して特許を取得することができました。

お客様の不の解消を目指す熱意と努力

既存の概念にとらわれず、お客様の不を解消する新しいものを見つけていこうというファンケル総合研究所にある雰囲気と粘り強く検証する研究者の努力と熱意。L-セリンの睡眠改善サプリメントはそれらが実った成功事例であると自負しています。

ファンケルではL-セリンを通じて、お客様に良い眠りを提供するとともに、今後もなぜ眠りが大切なのか、なぜ眠れないのかを考え、睡眠を良くすることでどのような好影響があるのか、ヒトの睡眠の未解明な部分にも切り込みたいと考えています。

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