ファンケルグループでは、創業理念である「正義感を持って世の中の『不』を解消しよう」を目指すには、従業員の健康が基盤であるという認識のもと、従業員がいきいきと笑顔で働けるよう従業員の健康づくりに積極的に取り組み、2017年8月に健康経営宣言を制定、2018年3月に健康支援室を設立しました。
こうした取り組みが評価され、10年連続で「健康経営優良法人」の認定を受けています。
ファンケルグループ「健康経営宣言」
<スローガン>
「私たちが美しく健やかであること それが何よりの証明です」
<健康理念>
美と健康のファンケルグループは「従業員の健康」がすべての基盤であるという認識のもと、
健康食品業界のパイオニアとして、健康第一の風土づくりと健全な経営を推進し、
新しい価値の創出と「不」の解消に挑み続けます。
<会社の健康指針>
1.予防医療と健康食品の知見を最大限活用し従業員を健康にします。
2.従業員がいきいきと働けるよう、明るく活力ある職場づくりに取り組みます。
3.従業員の心身の健康を第一と考え、一次予防(病気や不調の発生を防ぐ)に積極的に取り組みます。
<従業員に求める行動姿勢>
1.一人ひとりが健康食品を積極的に摂取し自らの健康づくりに取り組みます。
2.一人ひとりが会社の広告塔として、美しく健やかであるように努めます。
3.一人ひとりが美と健康の専門家として、社内外の健康増進活動に積極的に参加します。
社長メッセージ
ファンケルグループは、世の中、お客様の、「不」の解消に挑み続けます。
そのためには、まず従業員一人ひとりが明るくいきいきと働いていることが必要であると考えています。
これまでもこれからも、グループとして、従業員の心身の健康が基盤である健康経営を積極的に推進してまいります。
2025年4月
株式会社ファンケル
代表取締役 社長執行役員
三橋 英記
健康経営推進体制
代表取締役社長を最高責任者とする推進体制のもと、全従業員の健康増進に注力しています。経営層がグループの健康経営を牽引し、その進捗は経営戦略会議などへ定期的に報告されています。
実務を担う人財本部は事務局として、健康支援室と人財部門が安全衛生委員会、従業員代表と密接に連携し、実効性の高い施策を展開しています。健康支援室には正規雇用の保健師6名が常駐し、産業医とともに質の高い健康支援を提供することで、活き活きと働ける職場づくりに努めています。
健康経営戦略マップ
「ファンケル・ビジョン2035」の達成に向けて、従業員のWell-being(身体的・精神的・社会的な健康)の向上を重要な経営戦略と位置づけ、その道筋と具体的なつながりを体系化した「健康経営戦略マップ」を策定しました。健診結果や各種アンケート調査のデータ分析から、日々のパフォーマンス低下に大きな影響を及ぼしている当社の健康課題を特定し、それらに直結した実効性の高いアプローチを推進しています。
プレゼンティーイズム:欠勤(病欠)には至っていないが、健康問題が理由で生産性が低下している状態のこと
アブセンティーイズム:健康問題による仕事の欠勤(病欠)のこと
KGI
| 2025年度実績 | 2028年度目標 | |
|---|---|---|
| 持続可能なエンゲージメント (エンゲージメント調査) |
69 |
76 |
| プレゼンティーイズム (WHO-HPQ) |
61.2% |
68.0% |
| ワークエンゲージメント (新職業性ストレス簡易調査票) |
2.6 |
前年を維持または向上 |
| LTIR(休業災害度数率) |
0.63 |
1.75以下 |
女性の健康
当社は女性従業員割合が高く、「女性の健康」について当事者だけでなく性別や立場の違いも含めて従業員全員が知識を持ち、理解を深めることで女性がいきいきと活躍できる会社を目指しています。女性の健康に関する学習、「女性の健康検定®」受講料の全額補助(有資格者371人)、乳がん啓発イベント(ピンクリボンデー)、毎月19日を「ピンクの日」に設定、プレコンセプションケアセミナーなどを行っています。女性の健康に関する学習は全従業員が受講しており、アンケートの結果、女性の健康に関する理解度は99.9%です。
「更年期をひとりにしない。みんなの理解が支えになる。」というメッセージのもと、更年期時期を過ごす女性が心身ともに健やかに過ごせる環境づくりを目指す活動を行っています。女性の健康経営推進員、女性の健康推進員、シニアメノポーズカウンセラーなどの有資格者を中心に、更年期をテーマにした学校への出張講座や一般向けのセミナーを実施しています。公益社団法人女性の健康とメノポーズ協会が主催する「女性の健康経営®アワード」を2年連続で受賞しています。
メンタルヘルス
2025年度のストレスチェックの集団分析結果では「総合健康リスク」88(全国平均100、スコアが低い方が良い)と良好な結果が出ている一方で、プレゼンティーイズム発生の要因として「気分の落ち込み・ゆううつ・不安感」と回答した人が31%いました。
保健師による新入社員全員への個別面談、役職者向け職場環境改善ガイダンス、セルフケア研修、ラインケア研修等を実施しています。また、健康管理システムを導入し保健師へ気軽に相談しやすい環境を整備しています。
睡眠
2025年度の健康診断・アンケートの結果で「睡眠で休養が十分にとれている」と答えた従業員の割合が60.1%、睡眠時間が「6時間以上」と答えた従業員が52.6%でした。さらに「日中の過度の眠気」により生産性が72.8(SPQ値・症状がない場合の生産性を100とした場合)となっていることから、睡眠は当社従業員の重要な健康課題の一つであると考えています。これに対し、睡眠の見える化(ウェアラブル端末の貸出し、睡眠分析結果のフィードバック)、外部機関による睡眠改善プログラム、睡眠に関するセミナーの実施、労働時間の適正管理の徹底などを行い、睡眠時間は改善傾向にあります。睡眠改善プログラムでは参加者の満足度が90%で、改善が見られた人が60%でした。
肩こり・腰痛
2025年度の社内アンケートでは、「肩こり」を感じている従業員は41.3%、「腰痛」を感じている従業員は23.6%に上り、生産性を示すSPQ値はそれぞれ76、74.4でした。肩こりや腰痛が業務パフォーマンスに影響していることがうかがえます。
背景には、運動習慣者比率が17.9%にとどまるなど、日常的な運動不足に加え、業務中の姿勢や長時間同じ姿勢でいることなどがあると考えています。
こうした課題の改善に向け、ウォーキング大会への参加促進、隙間時間に取り組めるストレッチの啓発、オンライン運動プログラムの提供など、従業員が運動習慣を始めるきっかけづくりに取り組んでいます。
運動へのハードルを下げ、心身の不調の予防・改善と生産性の向上を目指します。
ハイリスク対策
精密検査受診勧奨
定期健康診断の結果を産業医が確認し、受診必須と判断された従業員には、産業医・保健師による個別面談や連絡で受診勧奨を行っています。また、再検査・精密検査などの受診がしやすいように就業時間内の受診許可と受診にかかる交通費の支給をしています。
がん対策
がんの早期発見により労働力の損失を防ぐため、ブレストアウェアネス知識向上に向けた取り組みやがん検診率向上のための取り組みを行い、高いがん検診率を維持しています。活動が認められ、「令和5年度がん対策推進企業アクション厚生労働大臣賞」を受賞しています。また、企業のためのがん対策「企業コンソーシアム活動」の中核を担う組織である「コンソ40」のメンバーとなっています。
禁煙対策
喫煙率は6.9%と全国平均と比べて低いものの、喫煙による生産性の低下、生活習慣病発症リスクを考慮して、禁煙プログラム、就業時間内の禁煙、敷地内の禁煙化対策、世界禁煙デーや毎月22日のスワンスワン(吸わん吸わん)の日に合わせた情報提供などを継続しています。
ファンケルグループ「禁煙宣言」
ファンケルグループが推進する健康経営の重点項目の一つに「禁煙対策」があります。
私たちは、たばこを吸う人も吸わない人も全従業員が「禁煙対策」に関心を持つ組織風土と、禁煙にチャレンジしやすい環境・システムをつくることで「喫煙者ゼロ」の会社を目指していきます。
2023年5月
長時間労働対策
現地法令を遵守するとともに次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画を方針に掲げ、多様な人財が活躍できるように、ワークライフバランスを推進し、効率的で生産的な仕事が行える空間づくりを目指しています。
そのため所定外労働の削減を推進しており、残業時間の多い従業員の定点観測を実施しています。また残業が多い部署へのヒアリングを実施し、改善を促しています。なお残業時間が月45時間を超えた従業員がいた場合には、ただちに上司と本人で面談した上、改善策を明示した是正報告書を組織長より人財部門に提出、実行することで時間外労働の発生を抑制しています。
また長時間労働による健康障害防止のために、法令に則り、残業時間が月80時間を超えた従業員に対しては産業医の面談も実施しています。
両立支援
治療と就労の両立支援
- 「アソシエイト正社員制度」
身体的な病気を抱える従業員が、正社員としての雇用を維持しながら体調や治療に合わせた就労時間や日数で勤務をすることで、治療と就労の両立ができる制度を導入しています。 - 「相談体制の整備」
休職前、休職中、復職後、どの段階でも産業医・保健師に相談できる体制を整備しています。 - 「がん治療と就労の両立支援ハンドブック」
社内外で利用できるサポートや、休職や復職、治療と就労の両立がイメージできるようにハンドブックを作成して全従業員へ周知しています。 - 「Nagomi time」
がん治療中のアピアランス(外見)ケアに関する総合情報「Nagomi time」の冊子を従業員に配布し、総合情報サイトと合わせることでより詳細な情報を確認することが可能です。
育児と就労の両立支援
- 「男性育児休業の取得推進」
男性従業員の積極的な育児参画を支援するため、育児休業の取得を推進しています。育児休業取得までのフローや育児関連休暇制度の内容に加え、休業中の給付金や社会保険への影響などについても分かりやすく案内し、安心して制度を活用できる環境づくりを進めています。 - 「育休復職後のキャリア支援」
育児休業から復職した従業員を対象に、所属部署内でのキャリア面談を実施しています。さらに、希望に応じて社内外のキャリアコンサルタントによるキャリアカウンセリングを受けることができ、育児と仕事を両立しながら、中長期的なキャリア形成を図れるよう支援しています。 - 「出産・育児に関する制度の情報提供」
妊娠判明から出産、産後1年までに利用できる休業制度や給付金制度を、時系列でわかりやすくまとめたチャートを社内イントラネットに掲載しています。また、各制度の詳細説明や関連手続きにもアクセスできるため、必要な情報をスムーズに確認できます。
介護と就労の両立支援
- 「介護休業取得者への説明」
介護休業を取得する従業員に対して、利用できる制度や手続きについて説明を行っています。また、介護と仕事を両立するための知識や情報を提供し、安心して制度を活用できるよう支援しています。 - 「啓発・情報発信の実施」
社内イントラネットに、介護と就労の両立支援に関する情報を掲載しています。介護保険制度や社内制度、相談窓口などの情報を継続的に発信するとともに、高齢の家族を抱える従業員向けに利用できる行政サービスや公的支援制度についても紹介しています。介護に直面する前から必要な知識を得られる環境づくりを進めています。 - 「相談しやすい環境づくり」
従業員が介護に関する悩みや不安を一人で抱え込まないよう、必要な情報や支援制度へ円滑につながるためのサポート体制の充実に取り組んでいます。
「ファンケル健康メニュー」の開発・提供(本社ビル社員食堂)
本社ビルの社員食堂では、2017年より、料理家の先生と協同開発を行った「ファンケル健康メニュー」の提供をしています。おいしさと満足感にこだわり、生活習慣病の予防を目的として開発されました。
KPI
【数値目標設定の背景】
最終的な目標指標であるアブセンティーイズムの低減、プレゼンティーイズムの低減、ワークエンゲージメントの向上を計画的に実現させるために、健康診断やストレスチェックの結果等のデータをもとに、健康経営戦略マップを軸に従業員の健康に関する数値目標を設定しています。
| 項目 | 2024年度実績 | 2025年度実績 | 2030年度目標 | |
|---|---|---|---|---|
| 女性の健康対策 | 女性の健康に関する理解度 |
99.8% |
99.9% |
100% |
| メンタルヘルス対策 | ストレスチェック受検率 |
99.9% |
98.9% |
維持 |
| ストレスチェック「総合健康リスク」 |
82 |
88 |
維持 |
|
| 睡眠対策 | 睡眠時間(6時間以上) |
45.4% |
52.6% |
60% |
| 睡眠休養感あり |
60.8% |
60.1% |
70% |
|
| 肩こり・腰痛対策 | 運動習慣者率 |
19.6% |
17.9% |
25% |
| 健康診断 | 健康診断受診率 |
100% |
100% |
100% |
| 精密検査受診率(産業医が必要と判断した人) |
74.2% |
100% |
100% |
|
| アブセンティーイズム | 休職率(メンタル) |
1.6% |
1.1% |
1.5% |
| 休職率(フィジカル) |
0.8% |
0.5% |
0.3% |
|
| 過去12か月に体調不良で休んだ日数が5日以下の従業員割合 |
83.0% |
84.0% |
維持 |
|
| 測定人数 |
2,002人 |
2,102人 |
- |
|
| 回答率 |
99.9% |
94.2% |
- |
|
| プレゼンティーイズム (グループ合計) |
~2024年:Wfun 2025年~:WHO-HPQ |
判定A |
61.2% |
68.0% |
| 測定人数 |
2,992人 |
3,029人 |
- |
|
| 回答率 |
99.7% |
98.9% |
- |
|
| ワークエンゲージメント (グループ合計) |
新職業性ストレス簡易調査票 |
2.6 |
2.6 |
2.8 |
| 測定人数 |
2,992人 |
3,029人 |
- |
|
| 回答率 |
99.7% |
98.9% |
- |
|
| 2024年度実績 | 2025年度実績 | |
|---|---|---|
| 月平均所定外労働時間 |
4.7時間 |
4.3時間 |
| 平均勤続勤務年数 |
12.9年 |
13.0年 |