内部統制システムとリスクマネジメント

ファンケルグループでは、経営に対して、業務の有効性と効率性、財務報告の信頼性、法令遵守に対応するための仕組みとして、内部統制システムを構築しています。
2015年4月には会社法および会社法施行規則の改定に伴い、ファンケルグループ全体の内部統制システムの整備を行い、基本方針の改定を行いました。また、2022年5月には、内部統制の適正性の確保と全社的なリスク・コンプライアンスマネジメントの向上を図ることを目的に「コンプライアンス委員会」・「内部統制委員会」を統合し、「グループリスク・コンプライアンス委員会」を発足させました。この「グループリスク・コンプライアンス委員会」、「サステナビリティ委員会」および経営企画部門が管轄する「グループ経営会議」とともにそれぞれが関係するリスクを管理します。
年1度、これらの委員会・会議体および関係部門で検討のうえ「事業等のリスク」の抽出を行い、取締役会で決定し、リスクへの対応状況についての実行性を取締役会が検証し、解決していないリスクについては、更なるアクションを行うことで、リスクへの対応策をレビューしています。

ファンケルグループ全体で品質マネジメントシステムの国際規格「ISO9001」の外部認証を2000年11月に、国際規格「ISO14001」の外部認証を2002年11月に取得しました。いずれも現在は認証返上していますが(ISO9001:2015年11月返上、ISO14001:2014年11月返上)、この間に培ったリスク評価の仕組みを現在まで継承し、品質監査の実施など、独自のマネジメントシステムを構築・運用しています。

グループリスク・コンプライアンス委員会

「グループリスク・コンプライアンス委員会」の配下には「品質管理部会」「企業倫理部会」「内部統制部会(財務・IT統制)」「情報セキュリティ部会」を置き、主に当社製品を使用時の体調変化、当社事業における法令違反、品質保証、財務・会計、個人情報・営業秘密管理、法規制、訴訟、贈収賄、情報セキュリティについて、各部会にて分析・対応策を検討の上、当該リスク分析と対応策および法令遵守状況について、定期的に「グループリスク・コンプライアンス委員会」を通じて取締役会に報告しています。

サステナビリティ委員会

サステナビリティを経営の中核に置き、重点課題に設けた目標を必達して中長期的な企業価値を向上するために、2021年10月に「サステナビリティ委員会」を設置しました。代表取締役社長執行役員を委員長として、取締役執行役員、執行役員によって構成され、四半期毎に年4回開催、年2回取締役へ報告しています。取締役会が監督およびモニタリング機能を十分に果たすために、取締役会で決議する方針、戦略に関する事前審議のほか、目標に対する進捗管理や評価、個別施策の審議などを行っています。
気候変動を含む環境側面のリスクと機会を特定・評価し、対応策を実施するというPDCAサイクルの状況を審議し、取締役会に報告しています。2022年度はTCFD提言に基づく情報開示の充実化、CO2排出量の削減(カーボンニュートラルガス導入・スコープ3の算出精度向上)、プラスチック使用量の削減に向けた容器回収リサイクルの拡大、持続可能なパーム油の調達などの進捗管理・評価を行い、取締役会に報告しました。

サステナビリティ